【書評】南海キャンディーズ・山里亮太著「天才はあきらめた」感想

南海キャンディーズ 山里亮太 天才はあきらめた 書評
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2018年12月「しくじり先生」というテレビ番組に出演した南海キャンディーズ。
そこでは、山里亮太さんこと、山ちゃんのクズでゲスな性格を懺悔し、相方の山崎静代さんこと、しずちゃんへ謝罪する……という内容が話題になりました。

もちろん、私も拝見しました!

私は山ちゃんのラジオリスナーで、現在TBSラジオの水曜深夜1時から「山里亮太の不毛な議論」という番組をやっていますが、その前のニッポン放送「ヤンピース」からのリスナーです。

テレビで話していたようなことは、ラジオですでに耳にしていました。
なので引くことはなかったものの、ラジオではわからない、本ならではの山ちゃんの心の動きやしずちゃんの涙が胸に響きました。

山ちゃんファンである私が、「天才はあきらめた」を読んで

  • ラジオではわからなかったこと
  • 本ならではの心の動き
  • しずちゃんの涙

などについてどう感じたか、書き記していきます。

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「天才はあきらめた」は「天才になりたい」を大幅改稿したもの

山ちゃんの「天才はあきらめた」は、2006年に発表された「天才になりたい」を大幅に改稿したものであり、私はもちろん天才になりたいも拝読しました。
12年の月日が流れており、終盤にはその当時書かれていなかったことも加筆されています。
おおまかな流れは一緒ですが、読み比べてみるのも面白いかもしれません。

なお「天才になりたい」はあまりにも売れなかったと山ちゃん自身はよく自虐していましたので、まさか同じ内容で出版してここまで売れるとは思いませんでした。

 

 行動力のあるクズな山ちゃんがやってきた悪行

山ちゃんは、過去にコンビを組んでいた富男くんに対し、執拗に、吐き気がするほど嫌なことをし続け、言い続けます。
人間、誰しも性格の悪い部分があります。
しかし、大人になればその悪い部分を隠そうと努力したり、自身の行動を反省したりするでしょう。
山ちゃんは違います。

  • 「自分のやっていることは正しい」
  • 「相手のためにやっている」
  • 「お笑いで成功したい」
  • 「モテたい」

こんな大義名分があったんです。

自分のための。自分が得をしたいだけの。

こんな人の側にいたら、3日で逃げ出しますよ私なら。
でも富男くん(元ヤン)は優しく、長い間山ちゃんに付き合ってしまいました。

ここでの私のお気に入りポイントは、山ちゃんにキレた富男くんが自転車を投げたシーン
事件が起きた場所は交番の前にも関わらず、おまわりさんは山ちゃんを助けずに傍観していました。
なぜならば、毎日山ちゃんから嫌なことを言われ、要求されていた場面を見ていたからです。

花梨
花梨

致し方なし

この本の中で数少ないスカッとポイントでした。
(おまわりさんは暴力を止めろよ!という正論、富男くんの前で言えません)

山ちゃんの場合、行動力があり、それを人にぶつけることが最悪だなと思います。
どうせクズならネチネチ心の中で思ってるだけなら害は抑えられるのに。

しかし、行動力があるからこそ、自分を追い込み、努力し続けてこられたのだと思います。

 

山ちゃんと相方しずちゃんの関係が変わった「天才はあきらめた」

嫉妬をガソリンにして生きてきた山ちゃん。
その嫉妬の対象は、相方であるしずちゃんも例外ではありません。

女優として華々しく活躍し、CMにもひっぱりだこだったしずちゃんに対し、ネタを考えお笑いのことだけを考えていた山ちゃんに不満が募るのは理解できます。
この2人の不仲も今では解消されていますが、ラジオではなぜ「嫌い!」なのか深い話は聞けなかったため

  • 何を理由に
  • 山ちゃんがどう思っていたか

をしることができて興味深かったです。

しずちゃんは「しくじり先生」でも、命がけでやっていたボクシングをきっかけに
「お笑いを命がけでやっていたからこそ厳しく嫌な奴だった山ちゃん、それに応えられなかった私」
と山ちゃんに対する見方を変えていました。

花梨
花梨

しずちゃん、優しい……。

嫉妬はとても辛い。
嫉妬している自分が嫌いになる。
でも、それをやる気に繋げられた山ちゃんは凄い。

ここで上手にガソリンに変換できないと、ただ自堕落になってやる気を失い、人のせいばかりにして何も成長しないものです。
私もそうしてみよう、と思えました。
でもこれが結構難しくて、やっぱり山ちゃんは天才なんだなと実感しただけですが。

 

今の南海キャンディーズは仲良しコンビ

ラジオのゲストにしずちゃんが来て、単独ライブをやって、体調不良の山ちゃんの代わりにラジオに出演して、近場で飲んでいたら合流して……とっても仲良しです。

なんといっても、蒼井優さんと出会ったきっかけもしずちゃんですしね。

本を読んで、お互いが尊敬しあっている姿が印象的でした。

ラジオを聞いていても伝わらなかったこと……というか、ラジオで聞いていた以上に酷いことをし、嫌なことを考えていた山ちゃん。
そんな山ちゃんの才能に惚れ込み、再度漫才をしたいと同じ方向を見たしずちゃん。

2017年のM-1グランプリ、準決勝敗退後にしずちゃんが漏らした言葉には、山ちゃんへの懺悔すら感じられてしまいました。

 

まとめ・山ちゃんの「天才はあきらめた」が売れた理由

発売から2か月後の2018年9月には10万部、2019年3月には13万部を突破した「天才はあきらめた」
売れた理由のひとつに、この本に登場する人物でクズでゲスなキャラクターは山ちゃんしか登場しないからだと思います。
山ちゃんは人のせい、時代のせいにはしていません。
まぁ、NSCの講師がどうのというシーンもありますし、キングコングが嫌いだという話もたっぷりありますが、本の中ではかなり控え目。

人のせい・時代のせいにしない姿は潔かったです。

また、この本を多くの人に購入してもらうため、全国の書店巡りをしてサインするという行動もしていました。

「自分なんかのサイン本があったら邪魔なのでは」と書店への気遣いもありつつ、多くの書店員さんに快く迎えてもらったところに山ちゃんに人柄が垣間見えます。

愛があれば、クズでゲスな性格も中和されるのでしょう。
(このような話は解説で、オードリーの若林さんも語っています。この解説もとても面白いので、必読です)

この本は

  • 嫉妬に身を焦がして辛いとき
  • 努力が実らなくて孤独なとき

そんなときに側にあると、もしかしたら
「いろいろやばい状態だったのに、今も活躍できて美しい女優さんと結婚までに至った芸人がいる」
と、勇気をもらえますよ。

この本には、愛があります。
そしてさらなる闇を覗いてみたければ、ぜひラジオも聞いてください!

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